剣道:向き合う2人

とうとう6回目。
中世に入りました。
貴族の時代が終わり、武士の時代に突入です。

復習は・・・いい加減にしろ、との声が聞こえてきそうなので、
ここで直前からの復習までにしましょう。
前回にお話ししてない内容も盛り込みましたので、
是非、今回の復習はここまでの回を読んで下さっている方にも
お読み頂ければ幸いです。

飛鳥・奈良時代で天皇、仏教中心の時代が確立し、
政権は一時期安定したと思いきや、
仏教中心の時代にしたおかげで、僧侶の権力が急上昇。
仏門の人間が政治にまで口を出し始めるわけです。
ここで嫌気がさした天皇家。
貴族と共に京都に移住を画策します。

移住をすれば口うるさい僧侶がいなくなり、
天皇の思いのままの政治が行えると思いきや、
今度は貴族が幅を利かす時代に。
貴族の中心は藤原氏、
大化の改新で中大兄皇子の味方をした中臣鎌足の子孫です。
「藤原氏の摂関政治」(天皇に親族を嫁がせて
政治をコントロールする政治)が始まり、
貴族の口出しが煩わしくなった白河天皇は
「上皇」という位を勝手に作り隠居します。
隠居人は貴族のしがらみが無くなり、
天皇にも命令が出来る立場になりますので好き放題を言い始めます。

貴族と上皇の口出しに我慢が出来なくなった
天皇(後白河天皇)が上皇(崇徳上皇)に対し
警備会社(武士)を雇い喧嘩をふっかけ勝利します。
いわゆる保元の乱です。
これで天皇の邪魔をするものがいなくなった!
と思いきや、その乱で活躍した警備会社(武士)の平清盛が
大きな顔をしだすわけです。
当時同じ戦いで頑張った警備会社がありますが、
天皇は平清盛ばかり可愛がり、
もう一方の警備会社はぞんざいに扱われてしまいます。
この時にぞんさいに扱われる警備会社が「源氏」です。

「源氏」は不公平な扱いにいらだって
「平氏」に喧嘩を売ります。
これが「平治の乱」です。
もっと深く掘り下げれば、
この争いも貴族や皇族の権力闘争ともいえるのですが、
「ざっくり」理解するのであれば、
真相は自ら学ぶものとして先に進んでください。
当時最強の平家は源氏を完膚無きまでに叩きのめし、
返り討ちにしてしまいます。
平家の権力が絶頂になるのもこの時期です。

ちなみに私は敢えて源氏と平氏を
「警備会社」と伝えてきましたが、
この警備会社は二つとも実は天皇家の子孫です。
そして、平家が可愛がられたのも理由があって、
平家の方が当時の天皇と血筋が近かったんです。
その辺りの昼ドラ的なドロドロ感は是非、
本かどこか素敵なセミナーで臨場感溢れる
時代の流れを体感して下さい。

さて、ここから今回の話。

時代は鎌倉時代に突入します。
これまでのお話で、
平氏がとても強い権力を握ったところまで進みました。
そして、源氏がボッコボコにされてしまったことも。

実は、源氏が袋だたきにされた時に、
奇跡的に子どもだけ生き延びているんですね。
それが有名な「源頼朝」ですね。
頼朝は弟の義経と一緒に兵を挙げ、平氏に復讐します。
この辺りは非常に興味深いお話が沢山あるのですが、
今回は「ざっくり」がテーマなので断腸の思いで割愛。
さくっと平氏に退場してもらい次の時代の到来です。

初めての武士の時代。
そう、鎌倉時代です。
鎌倉時代はまさしく「武士の昼ドラ」です。

誤解を恐れず極端な言い方をすれば

「源家が奪った政権を鬼嫁一家にまるごと乗っ取られる時代」です。

現代でしたらワイドショーの恰好のネタになってます。

時代の概要が分かったら
「ざっくり」流れを追っかけていきましょう。

源頼朝が鎌倉幕府を開いたところまでは大丈夫ですね。
しばらくすると頼朝さん、亡くなっちゃいます。
死因は分かっていません。
僕からするとこの時点でミステリアスです。
頼朝の死後、北条家(頼朝の奥さんの実家)が頼朝の子孫を暗殺。
諸説ありますが、北条家の仕業と考えた方が
この時代は物語としては面白いし、覚え易いんでないかな、と。
真相は藪の中ですが、いつか一緒に薮を探る作業を楽しみましょう。
時代は流れます。
北条家、「執権」という役職で政治に口を出せる位置につけます。
執権(シッケン)で実権(ジッケン)を握るわけですね。

…。はい。続きます。

頼朝の死後に調子に乗る北条家をやっつけようと天皇家
(後鳥羽上皇)が喧嘩を売るんですね。
「頼朝は強かったし、武士の政権を許していたけど、
頼朝がいなくなった今では、武士に大きな顔をさせておけない!」
となったワケですね。
いわゆる『承久の乱』という戦いです。

そうは言っても、源軍を引き継いだ北条家の圧勝に終わります。
天皇家も周りの武士も皆、北条家を怖がって北条家、
再び調子に乗っていきます。
そんなこんなしていると、モンゴル(元)が襲ってきたりします。
「元寇」ってやつです。

武士からすれば初めての防衛戦。

なんとか追い返すんですが、
攻め込んで土地を奪ったわけではないので
「ご褒美」がもらえません。
この頃から北条家に不満を持つ武士が増え始めるんですね。
こうなったら次に出てくるのは誰か。
そう。
政権を取り戻そうと手をこまねいている天皇家です。
ごつごつした名前のあの天皇です。
絶対聞いたことある名前なので思い出してみて下さい。

後醍醐(ごだいご)天皇 ですね。

名前もカッコイイし、行動力もあり、政権奪還に熱心な天皇でした。
後醍醐天皇が京都周辺の武士に声を掛け、倒幕します。
室町時代へ突入します。

ちなみにこの時、天皇と仲が良かったのが
「足利尊氏」と「楠木正成」ですね。

歴史は繰り返します。
そう、何度も。

この構図、平安時代の終わりにそっくりです。
既に予想が着いた方は、史観が出来上がり始めてますね。
そうです。
「足利尊氏」と「楠木正成」が激突します。

さて、本日はこれまでですが、
その前に「史観フラグ」をまとめてみましょう。

<ここまでで確認された史観フラグのまとめ>

(1)天皇のお友達が次の世代のヒーロー
→ 飛鳥時代末「天皇+仏教」 坊さんフラグ
→ 奈良時代末「天皇+貴族」 貴族フラグ
(政権に関係無い坊さん含む)
→ 平安時代末「天皇+武士」 武士フラグ

(2)天皇×武士の連合軍
→ (1)により「結果、武士の増長が始まる」フラグ。
なんだかんだ天皇とは決別する。
(保元の乱の平清盛 → 源頼朝が平家を倒し武家社会に)
* 平家は武家政権というより、戦の報償で「貴族」になってしまいました。

(3)天皇と仲が良い武士が二人
→ 「武士といえば? 決闘だ!」フラグ。2人が争う。
(保元の乱 → 平治の乱 の流れと同じ)

ここまでの時代「政変の際に天皇と仲良しの立場」
であれば次の時代に必ず出世します。
その後、増長して
「次の時代の人間に同じ様に立場を奪われる」という流れです。

そして、武士(もののふ)は武士らしく拳で(剣で?)
語り合うのが定めらしいです。
「武士」という職業の人が複数集まったら、
結局ケンカになって誰が一番かを決めたがると思っておいて下さい。

鎌倉時代
前半 (武家政権を嫁一家が乗っ取る封建体制時代)

折返し 元寇(モンゴル襲来) 防衛戦なので戦利品がない!
→ 恩賞でません。

後半 (天皇が実権を取り戻そうと、武士VS武士の構図を作る)

下記が出てたら「鎌倉時代」っぽいと思って下さい。
(1)鎌倉幕府
(2)源頼朝、北条政子、北条時政、北条義時、
北条泰時、後醍醐天皇
(3)執権、御成敗式目、元寇、永仁の徳政令、
六波羅探題、守護、地頭
(4)貴族がとにかく調子に乗りまくる時代

<おまけ>

次回(以降の)予告!
(1)竜虎相打つ!足利VS楠木
(2)南北朝の動乱!足利VS後醍醐
(3)足利義満!南北朝をまとめる! ほか

さぁ、誰が生き残るのか!!!お楽しみに(笑)

というわけで、今日も良い1日を!

【関連記事】
歴史を効率的に学ぶ方法(1)
歴史を効率的に学ぶ方法(2)
歴史を効率的に学ぶ方法(3)
歴史を効率的に学ぶ方法(4)
歴史を効率的に学ぶ方法(5)
歴史を効率的に学ぶ方法(6)
歴史を効率的に学ぶ方法(7)
歴史を効率的に学ぶ方法(8)
歴史を効率的に学ぶ方法(9)
歴史を効率的に学ぶ方法(10)

9つの誤解:間違いだらけの“子育て”