小論文が苦手な子の特徴

さて、小論文が苦手な生徒には
どういう共通項が見つかったのでしょう?
恐らく皆さんの想像とかけ離れた答えには
ならないと思うので、
過度な期待はなさらずに・・・。

共通点は2つ存在しました。

(1)具体例の主語が「一人称」もしくは
「関係の深い知人」であった。
(2)具体例が上記登場人物の感想で完結している。

もちろん、僕のこのデータも膨大な量の母集団から
抽出したものではありませんので、
絶対的なものではございません。
あくまで、僕の経験則に基づいて
気付いたことをお話しているのでご了承ください。

さて、ではこのような特徴を持った生徒は
「なぜ小論文が苦手カテゴリ」に分類されてしまうのか、
という点から掘り下げていきたいと思います。

小論文試験で高得点を出す為には
前回のコラムで述べた2つの条件を
満たしていなければなりません。

(A)テーマに沿った主張が行えていること。
(B)その主張と、それをサポートする具体例とが
筋道立っており、読み手が納得がいくこと。

先に挙げた「苦手カテゴリ」の生徒の場合は、
上記の条件の(B)の「読み手の納得」
に苦戦することが多いんですね。
具体例の置き方が、本人の「主観的な世界」でのみ
語られる場合が殆どで、
異なる立場の読み手に納得のいく主張が
しきれないことが原因でしょう。

生徒がこの状態の場合、
修正には少々時間が掛かる場合が多いです。

もちろん、この様な生徒に最初に伝えるアドバイスは
「広く客体化してみよう」だとか
「自分の周り以外のことも考えてみよう」
というものですが、それができれば
初めから苦労していないはずです。

では、こういった生徒の本質的な
問題点はどこにあるのでしょうか。
次回も小論文編が続きます。

それでは、良い1日を!

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