新聞を読む子ども

小学校5年生の時のできごと。

クラスの新聞委員になりましたが、
委員会のメンバーはガキ大将のジャイアン君を含め
男子だけだったのでいやな予感がしました。

後日、委員会活動として壁新聞を作りましたが、
教師の指導が無かったこともあり、
委員の男子が床に敷いた模造紙にマジックペンで
勝手に書き出す事態になりました。

結果、出来上がったものは
「囲み、題字、見出し、リード」など全く無い、
ただの「落書き」のようなもので、
とても「新聞」と言える代物ではありませんでした。

私は自宅で朝日新聞の他に
子ども新聞も取ってもらっていましたし、
小学生の頃からスクラップもしており、
新聞への思い入れもあったので、
その「落書き」が「新聞」として、
壁に貼られている状態に我慢できませんでした。

そこで、よせばいいのに、担任教師に
「自分できちんとした新聞を作るので掲示して良いか?」
と確認して許可をもらい個人的に新聞を作り始めました。
「新聞とはこういうものだ」ということを示したかったのです。

家には子ども新聞や百科事典など、ネタはたくさんあったので、
それを参考にして「沖縄海洋博覧会(*)」や
「秋田県の特産品」などを記事にした記憶があります。

完成した新聞を壁に貼りました。
予想されたことですが、ジャイアン君は面白くないようで、
他の男子を引き連れ、その新聞にいろいろとケチをつけ始めました。

今思うと、まさに「喧嘩を売っている」ようなものですが、
「間違った認識を正さねばならない」
という正義感が勝った結果です。

「妥協する」とか「折り合いをつける」
という知恵の無い頃だったのでそういう行動になってしまいました。
小学校の後半はジャイアン君達の攻撃にさらされ続けましたが、
自分にも原因があったのは言うまでもありません。

でも、そもそも児童の誤った認識を正し、
新聞の書き方を指導したりするのは、
教師の役割では無いのか・・・と思ってしまいます。
教師の正義感や指導力の問われる場面だと思います。

(*)沖縄海洋博覧会
1972年の沖縄返還の後、
1975年、沖縄の本土復帰記念事業として
183日の会期で開催された博覧会。
人工島の「アクアポリス」などが話題になりました。
この記事を書いた記憶があるので、
小学校5年生の時のできごとであると断定できるのです。

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