あひるのおもちゃと赤ちゃん

こんにちは。
今回も混合歯列期の矯正治療のお話です。

今回は前歯の「すきっ歯」の話です。

6歳頃に上の前歯が抜けたら、
後から生えて来た歯がすきっ歯になってしまっている!大丈夫?
そんな心配の声もよく聞きます。

「みにくいアヒルの子の時期(Ugly Duckling stage)」をご存知ですか?

上顎前歯の生え変わりの時期には、歯と歯の間に隙間が生じます。
この隙間は、犬歯が生える時に側面から押されてきれいに閉じるのです。

この前歯の生え変わりで隙間の空いている時期を
「みにくいアヒルの子の時期」
と呼びます。

ちなみに、「みにくいアヒルの子の時期」というのは、
冗談のようですが、れっきとした医学用語なのです。

ただし、あまりにも顎の大きさと歯の大きさの調和が取れていない場合
(顎が小さかったり歯が大きい場合)には、
隙間が閉じることなく、永久歯もなかなか生え揃わないことがあります。

隙間が閉じるのは、犬歯が生え変わって生えてくるからであって、
骨の中で歯がギチギチとおしくらまんじゅう状態で収まっていると、
なかなか生えて来ないのです。

その場合、あらかじめ矯正治療をして前歯の隙間を閉じ
犬歯の降りてくるスペースを作ることで、
萌出(歯が生えること)を促すことができます。

ちなみに、歯の生え変わる時期をおおざっぱに言うと、
前から数えて1番目の歯は1年生、2番目は2年生、3番目は3年生頃です。

なので、3年生の間に多くの子は隙間が閉じていくこととなります。

また、一番前の前歯がねじれて生えて来た場合も、
隙間が閉じない可能性が高いです。
なぜなら、ねじれて前歯が生えて来ることこそ、
そもそも生える隙間がないことを現しているからです。

ということで、歯の生え変わりで生じる前歯の隙間は
心配しすぎる必要はないですが、
あまり閉じない時期が長い場合やねじれて前歯が生えて来た時は、
早めに矯正の専門医にご相談ください。

それではみなさん、今日もよい食事を!

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