皿を投げる女性

蕎麦屋の注意書きのお話の続きです。
『お手数ですが食べ終わった食器はカウンター上にお願いします』

仮にこれを英語で表現するのであれば

Please used dishes on the counter.

とでもなるのでしょう。

しかし、いかんせん省略しすぎて日本語ほど自然でかつ、
柔らかい雰囲気を感じられないんですね。
というか成立している感じが全くしません。
(正直、僕は3年ほどしか海外に住んでいないので、
ネイティヴの感性を持ち合わせていませんが。)
また、文法的には「間違い」として問題無いレベルでしょう。

英語の文章で述語が無いと「何を要求されているか」はっきりしない感じが
どうも否めない。

正確に書くのであれば

Please put used dishes on the counter.

となります。

これって国民性(ともすれば社会性)の違いが
表れていると考えられないかと思ったんです。

上述の日本語表記から推察するに日本人は「誰」ともなしに結果から
「何をすべき」か推し量る文化が存在し、
決して食器をカウンター上に投げないんです(笑)。

英語にしても「お手数ですが」の表記が「Please」に該当すると仮定すれば、
主語省略を行っても自然と空気を読む文化であると捉えることができますが、
本質的には主語を省略すれば「命令文」になり「please」をつけることで
丁寧になるというルールが先行している気がします。

どちらが良くてどちらが悪いというわけでは無いですが、
日本語が示す日本の文化に感心したお話でした。

完全に雑感コラムになってしまって申し訳ございません。
次回から、また教授法などをご紹介して参ります。

それでは今日も良い一日を!

 

9つの誤解:間違いだらけの“子育て”