危険がいっぱい

前回、肉食系男子が昔多かったのでは?
という仮説がたちましたが、
少々その点について掘り下げてみましょう。

ゆとり前の「学歴社会の激化状態」では
「激しい競争」と「落ちこぼれ・非行」
というキーワードがよく語られます。

このキーワードを用いて、
肉食系男子が多かった理由に、下記のような仮説を立てました。

a. 学業以外の方面においても競争意欲が高かった。
b. 「非行」や「落ちこぼれ」の延長で異性交遊が盛んだった。
c. 「競争」「非行」「落ちこぼれ」などのストレスから
ストレスの逃げ場を「女性」に求めた。

これを一つ一つ検証していきたいと思います。

a. 学業以外の方面においても競争意欲が高かった

右を向いても左を向いても「競争」「競争」
と声高に叫ばれていた時代だったのが本当であれば、
十分に考えられます。
多くの人の自己表現の手段と行動の選択基準に
「競争」という価値観が根付いていたと考えられるからです。

とすれば、男性からすればコミュニティ内で
人気のある女性のハートを射止めることは、
そのコミュニティ内の競争に勝利することと
同義であったはずです。

そして、当時は、女性に対しアプローチをする手段は
「直接伝える」か「手紙を書く」という方法しかありません。

いずれかの方法も現在の方法と比較すれば
周囲から発見されやすい行動です。

しかも、アプローチが成功すればまだよいのですが、
失敗したことも露呈しやすいから
大変な勇気がいることだったでしょう。

僕はこの少し後の世代ですが、
携帯電話が流行る少し前の世代だったので、
デートに女性を誘う際には
「お父さん・お母さん」という鉄壁の関門を
くぐり抜ける必要がありました。
それはそれは緊張しました・・・(笑)。

さて、本題に戻ります。
この様に、女性へのアプローチというものは、
とても勇気の必要な行為で、
非常に危険を伴う行為だったわけですが、
「他に方法が無かった」わけですから、
思春期の情熱を適切に発露する為には、
誰しもがその道を通る必要があったんですね。

しかも、現在に比べて競争意欲が高く、
人に遅れを取ることは重大なストレスに繋がります。
すると、競争意欲とも相まって、
当時の男性は現在の若い男性よりも積極性が高かった
(正確には高くならざるを得なくなった)、
と考えると、筋としても悪くなさそうです。

そうであれば、昔の方が肉食系が多かったという表現も
あながち間違いではないのかもしれませんね。

長くなってしまいましたので、
今日はここまでにしましょう。

次回は[2.]について検証します。

今日も良い1日を!

9つの誤解:間違いだらけの“子育て”