風船を膨らませる子ども

お子様の学習を効率よく進める為に切っても切れない関係にあるのが、
質の高い学習カリキュラムの作成です。
前回から、学習カリキュラムの作成の際に
留意する点についてお話させて頂いております。

さて、前回はカリキュラム作成は大きく分けて
「数量ベース」と「成果ベース」の2つが重要である
とお話ししました。
今回からはそれら2つのベースの違いについてお話しした上で、
状況に応じて使い分ける方法をお伝えします。

まずは「数量ベース」からお話ししましょう。
「数量ベース」とは、学習内容の設定を「数量」に応じて
具体化していく方法です。
例えば「ドリルを○ページやる」という目標設定だとか
「○時間費やす」といった設定方法です。

お気づきの方もいらっしゃると思いますが、「数量ベース」の中でも
「分量」をベースにした設定と「時間」をベースにした設定に
細分化することも可能です。
「分量」をベースにする場合は、終了するまで学習が終了しないので
「忍耐強さ」を養うことができる反面、
集中力の低下によるダレが生まれてしまうリスクがあります。

一方、「時間」をベースにする場合は、
ある一定の時間を一つのことに費やすという「習慣付け」に対して
効果を発揮する反面、「成果」に対して保証が無いというリスクが生じます。

そこで、「分量ベース」で目標値を設定する場合には
この点に留意して、必ず「○○時間以内に○ページを行う」
というリミットを設けて、達成の際には
最大限の評価をしてあげるようにしましょう。
仮にその日のうちに終わらなかった場合にも、
「○○時間よく頑張ったね」と一言添えるだけで
「努力をすれば賞賛される」という認識を与えて
次回の活力へと繋がります。

そもそも、「数量ベース」の設定はお子様の能力や時間的余裕、
時間単位の集中力などを厳密に把握して設定する必要があり、
最初から成果を期待するには向いていません。

お子様の学習に必要な能力や要素の把握、または初学者の
「机に向かう習慣」を養う為には適していると言えます。
初学者に対しては「分量を時間以内に終わらせたこと」
もしくは「一定時間頑張ったこと」を「褒める」ことが
目的であるというスタンスをとると良いと思います。

次回は「成果ベース」の目標設定について
お話をしたいと思います。

それでは今日も良い1日を!

 

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