空に描かれたハート

先日の記事では外国語の単語学習において
「母国語の語彙拡大」が効率を促進する。

というお話を理由も述べずに、放り投げて終わりました。
今回は謎解き編に入りたいと思います。

前回、実際試して下さった方はいらっしゃいますでしょうか。
時間があるときで、構いませんので
何かしら試してみて下さいね。

学習方法は特に、
自分に合うものを見つけるまで試行錯誤の連続です。
試行錯誤を繰り返す根気がないと、
幸運の女神のきまぐれがもたらす「発見」という
奇跡の見返りにありつけないんですね。
世の中よくできたもんです。

さて、母国語の語彙が
外国語学習に大きな影響を及ぼす理由について。

皆さんは前回の連想ゲーム、どのように連想していきましたか?

・「言う」という動作を思い描いて場面を想定
・「ごんべん」のついた感じを想定
・実際に色々「言って」みた

など方法は様々だと思いますが、
共通しているのは連想された言葉は全てあなたが
「言う」と認識している行為ばかり、だということです。

結果論では当たり前ですが、
実はこの語彙の整理こそが単語学習効率化の秘策なのです。

実際、先に私が挙げた言葉を見ていきましょう。

言う / 伝える / 述べる / 話す / 発話する / お話する / 叫ぶ /
主張する /言及する / 議論する / 論述する / 論証する /
言い放つ / 呟く / うそぶく / ほざく /
ぶっちゃける / 反論する

など、これ全て「言う」という行為で、
違うのは大きく分けて下記のいずれかです。

・感情
・内容
・状況

その多くは実は「感情」に起因します。
そう、実は動作の言い回しの変化は殆どの場合
「感情の表出方法が異なるだけ」という
表面上の特質を持っているんです。

彼は愛していると叫んだ。
彼は愛しているとぶっちゃけた。
彼は愛していると反論した。
彼は愛していると言い放った。
彼は愛していると主張した。

これら全て「あっさり」言うと
彼は愛していると言った。

この一文で表現しても嘘にはなりません。
(当然ディテールが違うので意味が全く異なる場合があり、
言葉の差異を通すことで、より豊かな表現を生み出せることは
承知しています。
しかし、学習する上でこの様な効率化を図ることで、
機微の違いやニュアンスの違いを学習する機会を逸することは
ございませんのでご安心を(笑))

先ほどの語群を英語にしてみると

say / tell / mention / speak / talk / shout / insist /
refer / argue / state / spit out / tweet /
spatter / refute

などとなりますが、これら全部「say」
と同義だと覚えてしまえば良いわけです。

そこから後に、
「say」と比較して感情的にどういう「動機」がこもるのか、
その比較を研究していくことで学習時間は随分短縮できます。
しかも、全てを「say」と訳したとしてもおおよその文脈で
その「say」がどのようになされたかを類推すること十分に可能です。

暗記学習の効率化はとにかく、
ディテールにこだわらないこと。
これに尽きるでしょう。

長くなりましたので今日はこの辺で。
それでは今日も良い1日を!

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