怒る女性

小学生の時は、
先生の振る舞いに対して疑問や違和感を覚えても、
異議申し立てをしたり反抗したりできませんでしたが、
中学生くらいになると主張内容の妥当性はともかく、
随分と自己主張できるようになっていきました。

あれは中学3年生だったでしょうか。
野球部の監督が練習に来ないで帰ってしまうことが多かったので、
部員全体で抗議したことがありました。
前任者が自ら先頭で走り回る方だっただけに、
部員の不満は大きいものでした。
その後、部員と監督との団体交渉のような状況になり、
部員も随分と主張したと記憶しています。
そこで監督も段々とエキサイトしてきて、思わず

「俺だってやりたくてやってるんじゃない!」

と怒鳴ってしまったのです。
その発言を受けて、その場はますます紛糾しました。

団体交渉を経て、野球部の代表者数名が
校長室に直談判に行くことになりました。
「やる気のある監督に替えてほしい」
という要望を伝えたのです。

しかし、現実的にはそのようなことは困難ですから、
校長先生などの取りなしで、
お互いに矛を収めることになりましたが、
監督との溝は最後まで埋まらなかったと思います。

この件に関して、
監督はある意味で正直な人だったかもしれません。
しかし、今考えれば、
社会人が仕事としてやっていることに対して
「好きでやってるんじゃない」
と怒鳴るだけでは解決にならないことはわかります。
「じゃあ、どうする」
という解決策まで至らなければならないと思います。

厳しい言い方かもしれませんが、
「自分には合わない職業だと判断して辞表を出す」か、
「収入を得るためと割り切ってでも、
歯を食いしばって仕事を継続する」かです。

このように、学校における様々な問題を通じて、
私の中の「納得いく説明をとことん求める」精神が
強化されていったようです。

すでに中学2年生くらいの時には
相当異議申し立てをしていたように思います。
当然、先生との軋轢も強くなっていきましたが・・・。
(つづく)

9つの誤解:間違いだらけの“子育て”