机:分度器

〜簡単なことから学問しよう〜

これまでのコラムでは、僕の「教育」や「学問」についての
考え方を述べてきました。
いわゆる「総論」を共有して参りました。
そこでは、学問を楽しんで下さいと述べつつ、具体的な楽しみ方、
楽しんでもらい方についてはあまりお話しする機会が
持てませんでした。
そこで、これから少しずつ
「具体的にどういう風に学問を楽しめば良いのか」
をお話していきます。
いわゆる「各論」ですね。
何か面白い発見があれば、
是非お子様との会話に取り入れて下されば幸いです。
それでは、まずは「角度」のお話から。

皆さんご存知の「角度」。
線と線の間の開き具合を表すものですね。
ではここで問題です。全く難しい問題ではないので
頭に思い描いて下さい。

直線って何度でしょうか。

小学校で習いましたね。
そうです。180°です。
日本に住む殆どの人がこのことを答えられる。
少なくとも思い出して「あ〜そうだ」と思うことができる。
実はこれ素晴らしいことです。
これが「教育」の賜物なんですが、その素晴らしさの話はまた今度。

では、次の質問。

直線はなんで180°なんでしょう?

ちょっと、学問に近づいてきました。
昔の人の定義に対して「問う」わけですから。
この時点でも十分「学問」です。
しかし、これも皆さんが受けて来た「教育」の範囲で解決します。

答えは
円が360°で直線はそれを真っ二つに分けるからです。

ああ、なんだそんなことか。
皆様恐らく、思ったでしょう。
そう。ここも「教育」の範囲。
では、ここからぐぐっと、学問に近づけていきましょう。
さらに聞きます。

円はなんで360°なんでしょう?

殆どの人は答えられないのではないでしょうか。
理由は簡単です。
「習った事が無い」からではないでしょうか?
これが「教育」の限界です。
この様に「教育」されたことに対して、
自発的に「問い」を発していき、
学問を楽しむ世界へ足を踏み入れていく。
そして、こうして「なんで?」や「どうなる?」を繰り返して、
原因や予測をしていき、必要とあらば解決の為に調査することで
「教育」の限界を突破する行為が「学問」なんです。

さて、お話を元に戻しましょう。
・・・と言いたいところですが、
今回は皆さんに問いを投げ掛けることで筆を置きます。
次回は、回答編をお送りしたいと思います。
それでは、もじもじしながら次回を楽しみにして下さい。

明日も良い1日を!

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